久しぶりの小川谷廊下遡行

沢登り

2017年7月8日に西丹沢の小川谷廊下を遡行してきた。

最後に小川谷に入ったのがいつだったか忘れたが、もう10年以上は行っていないと思うので記憶はいろいろと風化している。

※後で写真を見てみたら最後に遡行したのはどうも2002年のようである。

今年の夏山に向けて、近場で手軽にトレーニングになるような山行として、夏山メンバーで小川谷を遡行を計画したのである。
小川谷は豊富な水量の中シャワークライミングをしたり泳いだりとダイナミックな遡行が楽しめるので、きっとテンション上がってアドレナリンも分泌されるはずである。ここを登っておけば、夏山で高度感ある岩稜を歩くときにも気持ちが楽になるかと思いチョイスした。

5月末に檜洞を遡行した際に玄倉からの林道をユーシンロッジまで歩いたが、そのときも今回も玄倉でゲートが閉まっていた。発電所関連の工事をしているということで。なんだか建造物ができていた。

仮設された荷運び用のモノレール?この傾斜を上る姿を一度見てみたいものである。 

この分岐は右へ行くとユーシン方面、目指す小川谷は左側、すぐ下にある立間大橋を渡って西丹沢県民の森の方向を目指す。

昔は穴ノ平橋まで車で入れたのであるが、それと比べると小川谷も遠くなってしまったと感じずにはいられない。今後はまた昔のように車で入れるようにと切に願う。

10年以上のブランクで記憶が曖昧なため、この後、入渓点を通り過ぎてしまい穴ノ平橋付近まで余計に歩いてしまう。 車で来ていた頃もたまにうっかり入渓点を通り過ぎる失敗をしたこともあるが、今回は徒歩なのでタイムロスも大きい。

そんなこんなで、やっと入渓してF1に取り付く。 脳の片隅にある記憶が蘇ってききた。

この後F2のCSは、大昔に使った流木がなくなっているためにちょっと難儀するという聞いていた。

一回残置スリングに足を通してそのまま進もうかと思ったが、後続のメンバーのことも考慮して一度降りてアブミをかけることにした。 持ってて良かった。残置スリングの更に上にある小さな穴にブラックダイヤモンドのストッパー#2をセットしアブミをかけて突破。

#1 と #2 はダイレクトエイド用ということであるが、この細いワイヤーにアブミをかけて体重を預けるのはやはりちょっと覚悟がいると思う。

まずは、一番心配だったところが全員クリアできたので一安心する。

撮影:Nさん ※写真はまだアブミをセットする前。右手の上が残置のスリング。

この大岩も10代20代の頃は助走をつけて駆け上るチャレンジを何度もしたが、今はフィックスロープをありがたく使って登るのがやはり楽である。

撮影:Nさん

小川谷っぽい写真だが、水が少ない。

玄倉の駐車場で出会った他のパーティの方から水が少ないと聞いていたが、そのとおりで、私が未だかつて体験したことのない水量の少ないコンディションで、少し食い足りないというか、物足りない感じがしました。ただ、初小川谷のメンバーにはマイルドな感じで良かったかもしれない。

撮影:Nさん

岩の色が斬新な色使いの日本画のようで面白かった。

崩壊した堰堤を越えたところで先行パーティが装備を解いていたが、昔はその上の堰堤も超えて更に上まで行っていたと思い、次の堰堤を越えて上に登ってみたものの、結局ワサビ田跡のあたりから同じルートを辿ってしまったようである。もう少し上から登山道に入る見当だったが鹿柵も沢山あって思い通りにならなかった。

入渓点を通り過ぎたタイムロスもあリ玄倉の駐車場に戻ったのが18:00頃となってしまう。 林道歩きの時間もあるので、次は間違えないでもう少し早く帰ってきたいと思う。 そして次回はやはりもう少し水量があるときを狙って遡行したい。

更に、今回驚いたのは「ヒル」!

我々が入渓する前に、少し下流へ釣りに入った従兄弟から「ヒル」がいたと聞いていたが、上流にもしっかりいた。 「ヒル」を避けて東丹沢ではなく西丹沢の沢に入ったのであるが、こちらでも「ヒル」は待ち構えていたようだ。しばらく来ない間に小川谷にもしかかり「ヒル」は進出してきたようである。 私は、手首に違和感を覚えたのでシャツをめくって見てみると、まだ血を吸われる前であったものの1匹くっついていた。 血は吸われなかったものの、蚊に刺されたようにちょっと膨らみ、数日たった今でも すこしばかり痒みが残っている。 同行者もしっかりと洗礼を受けたようで、次回はもう少々用心して入渓しようと思った。

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